私、こう見えて三人兄弟の末っ子です。
まあ、この年齢になって末っ子というのもなんですが、、、
構成は姉(故人)、兄(62歳、定年退職、悠々自適)そして私。
この兄のお話です。
実家で実母(私の母でもある)、奥さん(59)、息子(27)
義母(奥さんの母親)と暮らしています。
母は2年ほど前から、ほぼ介護施設でお世話になっているので、
現在は実質4人暮らし。
自分の家だけど、マスオさん的立場ということになります。
もう15年ほど前のことです。
実家の庭の藤の枝があまりにも繁り過ぎ、どうにも暑苦しい。
という事で、母は兄に剪定を頼みました。
「よし、オレに任せろ」
と、口には出しませんでしたが、内心自信満々だったのでしょう。
その時は・・・(;^ω^)
実家のことはそれまで、父(故人)が全て担っていました。
父はとても器用で、母が
「あれを作って」と言えば上手に作り、
「ここに棚が欲しい」と言えば、すぐさま取り付けてあげる。
日曜大工に長けた人でした。
業者に頼んだ方が…と思われるようなことも、ちゃちゃっと
自分でやってましたっけ。
18歳で父と結婚し、私から見ても世間知らずの母なので、
男の人なら、いろいろなことができて当たり前❤
と思っていたのだと思います。
父親がそうでしたから。
でも、
でも、
でも、
兄の場合は違った!
生い茂った藤の枝達、
のこぎりでギコギコするのはヒジョーに大変…ということで、
兄はホームセンターで電動ノコギリを買って来ました。
(ここらへんで、感のするどい方はお分かりになったでしょう)
買って来たばかりの電ノコを、トリセツも読まずにスイッチオン。
「さあ行くぞ~」
と言ったかどうかは知りませんが、彼の性格上、
どや顔だったのは間違いない。
・・・その瞬間、藤の枝ではなく、藤だなを支えていた
「棚」をバッサリ。
ええええええええええ(◎_◎;)
支えを失い、傾く藤の枝。
襲い掛かる藤だな。
そして次の瞬間、電ノコの音が止まった。
ん??
早くも故障?
不良品か?
でもすぐわかったね。
電ノコのコードをぶった切ったんだよ。
電ノコで。
例えが違うけど、ブレーキとアクセル間違える高齢者の
心境ってまさしくあの状況なのだろう。
数日後、実家に行ったら、剪定するはずだった藤だなは
藤だなごとなくなっていた。
跡形もなく。。。
そういえば、うら若き乙女の頃に勤めていた会社でも
似たようなことがあったっけ。
ほら、裁断機ってあるでしょう。
ギロチンタイプのヤツ。
あれで、何を勘違いしたのか、資料とともに
自分のネクタイを切断した上司がいたのです。
これ、笑うしかないよね。
「ケガをしなくてよかったですね~」とか、
「気をつけてくださいよ~」とか言えばよかった
…と今は思うけど、当時、人生経験が浅かった私は、
ただただひたすら爆笑していたのを覚えています。
大変失礼いたしました。
いや、でも確かにあれは危険よね。
その後、自分で使うたびに注意喚起は怠りませんでした。
ネクタイ、ネクタイ、ネクタイ、、、と。
~今日の一句~
一瞬で 指名を終えた 電ノコよ