私の母は運転免許を持っていなかったので、買い物は毎回父親と連れ立って行っていた。
しかし、店内に入るのは母のみ。
父は、母には付き合わず、駐車場の車の中で新聞を読んで時間をつぶしていた。
「お母さんの後ろについて行くのは恥ずかしい」と言う父。
「お父さんが後ろにいると、落ち着いて買い物ができない」と言う母。
双方の言い分はごもっともだ。
父は昭和ひとケタ生まれ、人さまの前では亭主関白を装いたい人(だった)。
母はギリ昭和ふたケタ生まれだが、私以上に箱入り娘で育った人だから、とにかくマイペース。
そう、私から見れば二人はまさに
割れ鍋に綴じ蓋。
そんな二人を見てきたものだから、私も買い物は基本一人で行く。
最近は夏休みだけあって、平日でも子どもを連れたお母さんの姿が目立つ。
土日は、ここにお父さんが加わる。
そう、家族総出で出陣!なのである。
そして、お盆休みは親類縁者一族郎党引き連れて…となるだろう。
みんな一人で来ればこんなに劇こみじゃないのに…と私は心の中でいつも思う。
決して広くない通路にカートが2重、3重に並ぶのだから、すれ違うのも容易でない。
その隙間を縫うように、子ども達が走り抜けて行く。
徒競走のごとく。
カートを押すのは9割がたお父さん。
お母さんはその前を颯爽と歩き、品定めをしつつ、商品をカートに放り込んでゆく。
子ども達はアッチで走り、こっちでぶつかり、転び、泣きわめく。
そこで、お母さんの出番。
「○○ちゃ~ん 駄目よお 他の人に迷惑でしょう」
ほう、このお母さんは諭して教えるタイプか。
傍から見れば、優しくて、いいお母さんだなと思うだろう。
だが、
ほっんとにわかってます?
あなたのお子さん、さっき、売り物のお惣菜食べてましたよおおおぉぉぉ。
そうかと思えば、間髪入れずにバシッと手を出すお母さん。
「あんたなんか知らない!」
って一人でどんどん先へ行っちゃう。
置いて行かれた子どもは、これでもかというほど泣き叫ぶ。
喉切れるんじゃないかと思った。
気持ちはわからなくもない。
でもね、
もう少しすると、それって犯罪になるんだって。
逮捕されちゃうんだよ(◎_◎;)
で、最後にカートを押してるお父さん。
例えば、スナック菓子の袋なんかを一つカゴに放り込む。
すると奥さん
「こんなのいらないよ!」と、鬼の形相。
また、一言「牛乳買わなきゃね」などと言おうものなら
「そんなんあるって!」と、またも怒られる始末。
そこでお父さんがひと言、ふた言、言い返そうものなら、ほら
・・・・・喧嘩が始まるのよ。
家族連れのお買い物はいつもこう。
こうなるのわかってるんだから、一緒に来るなよ!と私は思う。
いや、ご一緒に来られない方がよろしくないですか~と申し上げたい。
ウチは違う!というそこのあなた、ごめんなさいね。
私の行くスーパーはいつもそうなんで。。。
~今日の一句~
ひと前で 罵り合うのは やめてくれ