大雪で
町内が雪まみれになったある日の早朝。
とある光景に胸が熱くなった。
町内のゴミステーションは名ばかりの公園の一角にある。
公園といっても、ほとんど子どもがいない町内なので、砂場も遊具も何もなし。
雪が積もる時季以外は、雑草生い茂る『空き地』という表現がピッタリの公園である。
先日
この公園も一夜にして雪に埋まり、ゴミの収集ボックス迄辿り着けないという日が何日か続いた。
可燃ゴミなどの小さくて軽いものは問題ないのだが
運悪く粗大ゴミの回収日が巡ってきた。
年度変わりのこの時期は、例年各家庭から大量の粗大ゴミが排出される。
心新たに新年度を迎えたいと考えるのはどこのお宅も一緒のようである。
もちろんウチも。
ところが、折からの大雪襲来。
それでも
月一しかない粗大ゴミの回収日は非常に貴重であり
なんとしてもその日に出したいと考える人は多い。
もちろんウチも。
自室の断捨離で、不要な衣類や壊れたギターなど、諸々の粗大ゴミを準備してこの日を待っていた。
で
いつもなら粗大ゴミは車で運ぶのだが、その日は車を出すのも大変な大雪。
仕方なく手で持てる範囲の粗大ゴミだけを持ち、吹雪の中を完全武装でゴミステーションへ向かった。
そしたら
公園でひとり、除雪作業をされている男性が!!?
なんと!町内会長さんが地吹雪舞う中、ひとり黙々と雪かきをされていたのだ。
そう
ゴミステーション前、即ち公園が除雪されていなければ
我々がゴミを出せないだけではなく
ゴミ回収車が入って来れない。
だから、会長さんがせっせと雪かきをしていたという訳だ。
ありがたい。
とてもありがたい。
こうやって除雪作業をしてくれる人がいるからこそゴミ棄てができる。
普通にゴミ棄てができるのって
決して当たり前のことではないのだと改めて思い知った。
この方、確か夜勤のあるお仕事をされているはず。
お年は私より少し下だったかな。
それにしたって、60少し手前であることに間違いはない。
感謝の言葉を残して帰宅した。
でも
その道すがら、ふと考えた。
ウチの町内会の会長役は順番で回ってくる。
計算すると、我が家は7、8年後の予定。
そしたらこれ
誰がやるの?
私がやるの?
ひいいいい😱
自分の家の駐車場でさえヒィヒィ言ってるのに、
加えて公園の除雪なんて…。
しかも
当然今より体力気力衰えているのは必至である。
だってさ、70だからね。
ムリだな。
うん
無理だわ。