「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。」
ご存知、文豪川端康成の小説『雪国』の冒頭である。
私達の旅はこのフレーズの逆を辿る。
行くぜ!トーキョー!!
上越新幹線は、やたらトンネルが多い。
そしてそれもハンパなく長いのだ。
初冬の新潟の空はズドーンと暗い灰色で、昼間といえども暗い。
それが、
トンネルを抜けると一瞬にして景色が変わり、眩しい日差しに目が眩むほど。
まぶしっ!(>_<)
こりゃあ、人間性の違いが生じるのも無理ない話だ…と妙に納得するのである。
逆を考えると、
新潟へ向かうお客さんは、気分ダダ下がりじゃないのかな…
とちょっと心配したりもする。
旅行って、初日が1番いいと思う。
あそこ行って、あれを見て…と、いろいろな事を考えてワクワクする。
二日目は、日常を忘れてトコトン楽しむ。
見るもの全てがキラキラしていて、非日常の空間は何もかもが新鮮だ。
ただ、あのスピード感は私には厳しいものがあるな。
そして、あれだけ至近距離にヒトがいる空間もちょっと息苦しかった。
私はそんなに身長が低い方ではない。
だから、目の前30㌢のところに他人の背中を見る経験は今迄あまりしたことがない。
ん?
いや、どこかで体験したような…。
ふと思い出したのが、
ライブ終了後に、会場を出る時の感じ。
人の波…
まさしくアレだ!
都会の人はそれが日常なんだよね。
体力、気力…本当にスゴイと思う。
そして、
二日目の夕方あたりに差し掛かる頃から、何故だか徐々に寂しくなって来る。
数年前から恒例になった娘との旅行。
最近は、いつも
『コレが最後』
と思うようにしている。
新幹線に乗るのも、
東京の街を歩くのも、
娘と出かけるのも。。。
それは旅行だけではなく、
日常のあらゆることが、もしかしたら
『次はないかも知れない』
…から。
そんな年齢だ。
さて、
今回のイルミネーションを観る旅。
娘のリフレッシュ休暇の半分と、貰ったばかりの賞与をどーんと使わせちゃった。
ごめんよ、娘。
でも母は本当に楽しかった。
寒かったけど。
で、昨晩帰り着いた新潟駅のイルミネーション。
娘いわく、
「いなかイルミ」
しょぼっ。
今日は日曜日。
1日だらだらする予定。
明日からまた頑張る。
〜今日の一句〜
気がつけば 師走も後半 大変だ!