昨今、救急車を呼んでも
「サイレンを鳴らさないで来て欲しい」
と要望する人が多いのだとか。
「近所に迷惑」「知られたくない」「恥ずかしい」などの理由で
「サイレンを鳴らさないで来て欲しい」
と言うのだが、実際救急車って家の前までサイレン鳴らして来る?
ここら辺は団地の中に入った時点で赤色灯のみになるんだけど…。
テレビでは、119にかけてきた女性が
「サイレンを鳴らさないで来てくれるか?」
と、そればかりを何度も何度も繰り返し聞いていた。
このやりとりを聞いている限り、この方随分と元気そうだし、こんなやりとりを繰り返すほど時間に余裕がある。
『一刻を争う状態じゃないなら電話するなよ!』
って話だ。
119の人がもし
「サイレンは消せません」
と言ったなら、この女性はどうするつもりだったのだろう。
そこが大いに気になる。
例え近所にバレようが、一時的に迷惑をかけようが、そんなことはどうでもいいじゃないか。
それで間に合わなかったら、それこそ大変だし、よほどの変わり者でもなければ近所に来た救急車を
『迷惑だ!』
などと思う人はいないと思う。
コロナが上陸した年の夏のある日、呼吸困難に陥った夫を前に、私は生まれて初めて救急車を呼んだ。
長い人生、救急車を呼んだのも、救急車に同乗したのもこの時初めて経験した。
まず、この状況で救急車を呼んでいいのかどうかで迷い、とりあえず救急センターに電話してみた。
しかし折りからのコロナ禍、そういう電話が多かったのだろう。
電話口の事務員は不機嫌そうに
「救急車を呼んでください💢」
と。
なんだコイツ!
と思ったが、憤ったところで時間の無駄。
即刻119📲
「火事ですか?救急ですか?」
と聞かれた時は、本当にコレ聞くんだ…とちょっとおもしろかった。←余裕あるでしょ
電話であれこれと指示をしてもらっている内に、救急車のサイレンが遠くから少しずつ聞こえて来た。
あの時のあのサイレンの音ほど心強いものはなかった。
病院への道順が少々微妙だったが、多分ルール的にナビには逆らえないのだろう。
病院到着までの僅か10数分の間、救急隊員の方はずっと励まし続けてくれた。
カーテンの隙間からチラチラと見ていると、路肩に寄って道を譲ってくれる車ばかり。
その一台一台に心の中で感謝した。
心底ありがたかった。
コレもサイレンあってのことだと思う。
結論!
救急車はサイレンを鳴らす!